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開業するなら自宅で?それとも事務所賃貸?

社労士として開業をお考えの方で、開業時の事務所の拠点をどこにするか悩んでいる方もいらっしゃると思います。

大別すると「自宅兼事務所「単独事務所を借りる」に分かれるかと思いますが、それぞれのメリット・デメリットはどのようなものなのでしょうか。

今回は私の経験談や知り合いの社労士のお話をご紹介させていただきます。お考え中の方のご参考になれば幸いです。

 

自宅で開業する場合

「メリット」

〇 家賃がかからない

〇 自宅に事務所機能があるためいつでも対応できる

〇 通勤時間がないため時間的余裕がある

「デメリット」

〇 プライベートとの境目が分けづらい

〇 来客対応がしづらい 

 

事務所を借りる場合

「メリット」

〇 顧客からの信用度がアップ

〇 モチベーションが上がる

〇 仕事とプライベートとの切り替えができる

「デメリット」

〇 事務所賃貸料が発生

〇 借りる場所によっては通勤に時間がかかる

大まかにこんなところでしょうか。

 

私は開業からずっと自宅の一室が事務所です。

自宅開業の一番のメリットは気楽さだと私は思います。

納期が迫っていれば話は別になりますが、落ち着く場所で好きな時間に仕事ができることが私にとって一番集中できて、終わればゆったり過ごせるからです

これを望む方でしたら自宅開業でいいと思います。

外に出ないとスイッチが切り替えられないという方は自宅の机に座ってスイッチが切り替えられるように癖をつけるか、外でできる仕事環境を作るのがいいかと思います。

 

自宅開業時の来客・電話対応

自宅開業を考えている方でこれを心配される方が結構います。

私の場合、顧問契約をする際に2つ説明をするようにしています。

打ち合わせ等は基本、訪問すること

外出が多いこと(暗に連絡先を携帯電話にお願いする)

説明するといっても形式ばった感じではなく自己紹介や世間話の時に話す程度ですが、この話をして先方に拒否感があったことは一度もありません

先方の社長も最初は小さな会社から始まったので、こちらの状況を理解してくれていたのだと思います。

ただ、連絡先を携帯電話にしていても固定電話はあった方がいいと思います。さすがに携帯電話だけだと信用されにくいと思います。また、固定電話は自分の携帯電話に転送されるように設定し、事務所関係者以外の方(お子さんなど)が出ないようにご注意ください。

私の実感ですが、携帯電話でやり取りをすることが多くなってくると、先方も堅い感じが取れてより親密な連絡ができるようになったと感じています。

 

一つ懸念事項があるとしたら、自宅で1人社労士の場合、相手方も中小・零細企業がメインだと思いますが、その企業が成長し数百・数千人規模になると自宅開業の社労士は切られる可能性が高くなります。

規模的に対処できなくなるといった問題もありますが、この規模の企業になると対外にどういった所と取引があるのかを公表することもあります

個人情報の管理方法や取引先の信用度を強く求められますので、自宅で開業している社労士だと、大きな企業にとっては対外的に信用がないと判断され切らざるを得なくなる場合があります。 

 

事務所を借りて開業した社労士の話

開業途中から事務所を借り始めた社労士に何か変化があったかを聞いたところ、

事務所家賃を払い続けられるように顧客獲得のための策を考え以前より行動するようになったと口を揃えて言っていました。

そして、事務所を借りるようになってから新規問い合わせが増えたという話もありました(家賃もそこそこでビジネス街の一室を借りた社労士は老舗の企業から依頼されたこともあったそうです)。

ただ、中には事務所家賃を支払うためにコンビニの夜勤でアルバイトをしている社労士もいましたが、、、 

また、新規顧客に対して安心感を与えることができたり、来客対応もできるようになって取引先の信用度も上がったように感じるとの話もありました。

 

レンタルスペースの存在

自宅にスペースがない、十分な予算もない、家だと集中できないといった方は「レンタルスペース」を利用するという手もあります。

当時私が調べた所はマンガ喫茶のような個室に分かれフロア共通の電話番の人がいるパターンで、レンタル料が月2万円前後だったと思います。

ちゃんとした所であればセキュリティもしっかりしていると思いますし、今は電子申請やクラウド上にデータを保存でき、紙で保管する量も減ってきているのでこの方法もありだと思います。

仕事以外の物や雑音があるのが嫌だという方は「レンタルスペース」を視野に入れてもいいかと思います。

 

おわりに

予算に余裕がある方は開業当初から形を整えて始めることもできますが、そうでない方は走りながら考えていくことが必要になってくると思います。

私の場合は、予算的に余裕がなかったのでとりあえず開業して走り出してから考えようと思っていました(社労士知識・経験についても同じです)。

結局自宅開業に収まっていますが、顧客との信頼関係もできていたと思いますし、オンオフ切り替えて仕事は集中してできましたし、いい環境でいい生き方をしているなと思っています

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。